本好きシリーズ、途中から。
ことしの猛暑はホントに半端ではなくて、37度の日なんかはもうクーラーかけていても、それで温度がそこそこに下がっていても、なんだか逃れられない暑さの圧力みたいなので押しつぶされるようだった。
休みの日でも何もする気に成れず、ただ寝ている状態。
見ていたアニメも一挙に半減して、普通のテレビはほとんど見ない、読書する気もなくなって来たので、これではいかんと思いつつ寝ていた。
なにか文句なしに面白くて楽しいものでも読みたいと、そういえば本好き下剋上シリーズ、シリーズの刊行途中であるがネット上ではもう完結済みときいていたので、今までは書籍kindleで新刊で刊行される毎に読んでいたのだけれど、刊行を待つガマンを止めてネットで横書き読書に入った。
シリーズは15巻まで刊行済み。
9月に16巻も新刊。
ネットでアップ済みの完結しているサイトを見て驚いたのだが、未刊行のボリュウムが全体の半分近くある。
これほどの長編だったのかと感嘆。
ちょうど半ば、ローゼマインは今までのように下町とアクセスを取ることが難しくなり、小さなお別れみたいな苦しみも。
それから全部読み終わってからだと改めてわかるのだが、この辺りから文化経済的インパクトをもたらすローゼマインを中心にして不穏な動きが出てくる。
最初読んだ時にはユーモラスだった場面でも、その背景を窺わせる文章になっていて再読の面白さを確認したりも多い。
ネタバレもあれだからザザっとした文になるけど、地下の秘密の図書室、王族との神への祈り、外患案件などなど今まで以上にワクワクした、普通の物語らしい?波乱にみちた展開も待っている。
変身バンクやラスボス戦?こんなののパロディじゃあないけど一捻り二捻りもあるのも見せてくれる。
図書館のシュバルツとヴァイスも、元々が王族の魔道具らしく、図書館の深奥では別の面も垣間見せたりする。
ローゼマインの本好き大好き脳はそのままで、恋愛脳にシフトしないのがいいのだが、終盤に向って成行きから神域にまで触れることに成ったり、図らずも会戦に巻き込まれたりする。
この辺りはローゼマインのポテンシャルを越えているので、彼ら彼女らのその感情の拡散・喪失・混乱と新たなる収束には、平易な文章でこれだけの世界を良く画いたと感動があった。
そして短くて静かで小さくて力強い最終章も見事でした。
長編にして15巻程度のボリュウムを8月の後半に読み切ってしまったが、苦しい夏を乗り切る助けになりました。
これからは新刊をジワジワちまちまと舐める様に読んでいきますが、それはそうとしてまだ読んでいない人は羨ましい。
これだけ長くておもしろい本があるのですから。
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません?第一部「兵士の娘I」
- 作者: 香月美夜
- 出版社/メーカー: TOブックス
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本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません?第四部「貴族院の自称図書委員IV」
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