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本当は怖い中国発イノベーションの正体、谷崎光。 読んだ

ビジネスだけでなく、18年にわたって中国北京に暮らし、生活者の視点からもビジネスを見れる著者ならではの、中国人にとっては普通で当たり前、日本人が見過ごして来た、もしくは意図的に日本人が見ないようにしてきた、『中国』の魁異な姿が畫かれる。

 

中国企業は、共産党が必ず関与や所有している。
人民公社のような長閑な話ではなく、市場で大きく出資したり、または市場で成功した企業を取り込み奪う。
奪う、というのは中国に進出した日本企業がよくやられているのと同じ。
外国機業でなく同国人相手だから、もっと遠慮が無く露骨にやる。

 

そうして出来上がった中国の社会は、情報通信企業 ·金融機関 ·旅行会社 ·タクシーシステム ·宅配便などなどが、全て共産党が握ることになる。

 

そこに自由社会の企業倫理も説明責任も働く事はなく、硬直化した党の閉鎖性が永遠に守られるとなると、組織の腐敗が恒常的な個人情報売買を生み続ける。
公安情報でさえ、普通に安値で闇で売買される。


これに個人認証の付いた街頭カメラ情報が合わさると、個人の行動記録が、ネット 電話 マネー 地理 空間 に渡って裸にされ、詳細に数十年以上にずっと記録され続けて個人として集約される。

 

日本ではいまだに旧ソ連の様な、物がなく活気がなく密告で人が消える管理社会像が流行っているが、リアルでは人が消えるのは同じだが、物が溢れ活気があり猥雑だが、突然に企業も消えてしまう悪しきユートピア、これが私達のすぐ横に有るのである。