シューマンズバーブック、テアトル梅田にて鑑賞。
Barが好きな人、もしくは余程映画が好きな人たちでも無ければ見ない映画だと思うが、面白かったです。
『 世界中のバーでバイブルとなったレシピ本『シューマンズ バー ブック』の著者 チャールズ・シューマン の旅を追ったドキュメンタリー。
ミュンヘンで不動の人気を誇るトップバーのオーナーでもある彼が、もう一度バーの原点を求め、パリや東京などの名店を訪れる。 』
もっとクサイ映画かと予断あったが、barとはこうなんだ、カクテルとはこうだとか、でもそんなのでは無かった。
明確なポリシーはあるが、押し付けがましくなく聞き上手。
『 彼は話はちゃんと頭に入っている。聞き上手に見せない聞き上手なんだ。 』
とは部下バーテンダーの言葉。
孤独のグルメとか酒場放浪記吉田類とかのようではなく、淡々と上品に、ときにはスタイリッシュに画面は進む。
バーテンダーだけではなく、まともなカクテルレシピ全集を世界で初めて作成し、Barのプロデューサーでもあり後進を導く指導者でもある。
それでいて、常に人の言葉に耳を傾ける姿勢を崩さない。
ハードシェイクで有名な日本人バーテンダーの言葉など、
『 14年前アメリカに行って各地のbarでカクテルを飲んで驚いた。
みんなカクテルを美味くしようと考えていない。
そして私は・・・・』
聞きようによっては随分失礼とも取られ兼ねないものだが、シューマンは表情を変えることも無く静かにグラスの中に心を集中させる。
様々なBar、バックカウンターに並ぶとりどりのボトル。
カウンターの上で魔法の様に、または機械作業のように、または宗教儀式のようにカクテルが創られる。
それはいつものような事であり、いつものように客はグラスを手に取る。
まあ、こんな映画もあるよということで、失礼しました。