今年のアニメベスト、ではないが
たまたま目に付いたものを一つ。
#07 されど、その部屋は終わらぬ日常を演じ続ける。
この#07の後半、雪ノ下の別離の示唆と、別berED の透明なインパクト。
最後の会話。
互いに大事なところは触れずに優しくかわしながら、でも雪ノ下はそっと触れて微笑んでしまう。
この微妙で繊細な会話は涙が出てきそう。
#08 それでも、比企谷八幡は。
ここに至ってヒキガヤは、恥も衒いも今までのスタイルも、捨てる。
そして人として、真正面から二人に対峙することになる。
原作者が言っているように、ヒキガヤは多くを語りながらも、何一つ大事なことは言っていない。
『本物が欲しい』と、ギリギリの言葉しかいっていない。
でもこれこそが、本質の影でもって語らせることこそ、日本文化の伝統であり真髄なのだ。
それは成功しているのか?
少なくとも、私には伝わっている。
別に女の子とのクラブ活動などしたことは無いし、よく似た経験もない。
でも物語の力強い手のひらが、私を掴んで離さない。
人との対峙が、馬鹿らしくて意味が無いことが分っていても、その時の自分にそれが決定的に欠落していることに耐え切れず、それでも無理にして、決死の覚悟で一歩前に踏み出す、そんな年代でしかありえない過去の気持ちが蘇ってくるのだろうか。
でもそれは、青少年の一時期でありながら、人と人の関係の根源的なものに触れているのだ。
でる、原作ともに好きな作品だから、文句は多数ある。
絵がショボい。
ストーリー端折り過ぎ。
サブキャラの手抜き。
1期と2期のキャラ絵の違い。
小町の声だけ存在感あり過ぎ。
作品全体の完成度は低い、等々・・・
それでも、この7・8話には、何か耐え切れないようなものがあって、今年のベストみたい、としたい。
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今年のアニメには、
ログ・ホライズン(2)、SHIROBAKO、寄生獣 セイの格率、
シドニアの騎士、終物語、GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり、
と、比較考量すべき作品はけっこうあるが、というか完成度はこれらの方が高い、でも私的な鮮烈さだけに目を向けて、書いた次第です。
そう言っても、
ベストを完成度とかトータルとか考えたら、やっぱりガルパン劇場版か。
結局、3回映画館に行った。
Blu-ray買って一時停止しながら観るのも楽しそう。
あの音の迫力はヘッドフォンでどれだけ再現できるだろうか。
砲弾の風切音、鋼板に撥ねる擦れる音、なんてのは円盤で再現は難しいかも。
多分、劇場版ではカットして縮めて2時間に収めたというから、デレクターズカットで長くなる部分にも注目か。
来年にね。