境界の彼方、明治天皇、Mother
境界の彼方、映画版未来編を見て、逆にTV版がいかに秀作であったかがよく分かった。
女子高生の服装のままのバトルで、かわいらしさと迫力を両立させる力業。
可愛らしいというよりも女子高生らしい佇まいを失わずに縦横無尽に身体を活躍させる魅力。
脚本原作の周到さ。
心象世界の適切さ。
劇場未来では心象やバトル、それだけに寄りすぎた嫌いがあったし、ある人物が取るはずのない行動を取っているのが引っ掛かってしまった。
映画版の過去編は良かったです。
『同時代のロシア皇帝ニコライ二世はひどかった。
叔父のために便宜を図ってくれたというだけで、何の軍事的才能もない人物を極東総司令官にする。全く無責任。
ドイツ皇帝ヴィルヘルム二世もひどい。ドイツ軍を清国に派遣する際、
「捕虜にする必要はない、みんな殺せ、ドイツ人がどんなに恐ろしいものか清国人に知らしめてやれ」
などと言う。よくもそんなひどいことが言えるものです。
同時代の朝鮮の国王(高宗)は逆に、弱々しい人で、決して立派な君主には見えません。
妻である閔妃のほうが権力を持ち、国王を操り人形のように扱っていました』
世界史スケールの中で皇帝というシステムが劣化している中、私心を捨てて国に尽くした明治天皇を生身の人間として等身大で、かつ偉大さも描いた。
Mother ドラマ
芦田愛菜の飛び道具のような演技がメインかと思いきや、掴みと展開と真相で見せる1話ではなく3話でドラマの真価を見せる。
松雪と田中の地味な会話と独白なのだが、感情を平坦に抑えた松雪の演技は見事で、それでなお凄いのが殆ど演技も何もしていないと見えてしまう田中の演技力。
ここで物語はグッと深みを増した。
児童虐待についてよく調べてあるが、このドラマはそのことではなくて、傷ついた人と人が引かれあって擦れ違っていく物語。
テレビドラマとしての見せ方も心得ていて、北海道の風景も美しい。
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