響け!ユーフォニアム。アニメ
気になったので1話から11話まで見返した。
1話.2話ぐらいは普通のアニメの様子だったが、3話の不協和音あたりからゾロリとした感じはあったが、この辺から『響け!ユーフォニアム』の真価を発揮し始める。
7話あすかの、あなたも部長を断ればよかったのに、という言葉でこのアニメの底の深さ、すそ野の拡がり具合が衝撃的に示された。
伏線としてのアンチクライマックスというべきか。
のちのち場を盛り上げるために、その寒暖差の効果のために、あえて場を氷で冷やしてみたみたいな。
そして、こういう複雑なキャラも細やかに描くアニメなのだと。
だから色んなキャラの陰影もより鮮やかになる。
思い込みの強い言動でクラブをかき回すが、先輩の優しさを知ってるから本当に意地悪になれないし自分を持て余してどうにもならないデカリボン吉川優子。
皆に優しいし、その気持ちも皆に伝わっているが、デカリボンの気持ちも少しありつつ最後の上級生の意地をかけてオーディションに手を上げる中世古先輩。
あすか発言で1日寝込むほどメンタル弱いが、それでも果敢に部長職に挑んでいく小笠原春香部長。
ヒロイン4人は言うまでもない。
緑妹の琥珀のボソッとした声、超可愛い、は反則クラス。
副顧問女史メスゴリラ風に見えて、そっと滝先生にナイスアドバイスしたり、沈着粘着冷静の滝先生もデカリボンにクラブを引っ掻き回されてイライラしたりと、とても人の形が描けている。
8話のお祭り回。
初回観た後、割とすぐに再見したのだが、初回のインパクトを求める感情が強すぎたのか、初回の9割方良いかな、といった感じだったが。
これは再見より、今回再々見した時の方が、初回の感動+全体構成の理解ができて楽しめた。一度クールダウンした方が良かったということか。
10話11話のオーディション。
感情の交差ぶり、デカリボンと先輩、レイナとクミコの動と静か硬と柔か、対比しつつの演奏と感情の響きあい。
10話ラスト、デカリボン少女が先輩を見上げるシーンで意地悪キャラが一気に純情キャラに変わった。
11回の表現の細かさ。
演奏の違いが判っても先輩に気兼ねして拍手しないことを、高坂演奏で目を開けることで示す。
そして教師としてはギリギリ『あなたがソロをやりますか』との示唆、全て承知して先輩は自ら出来ない決着をつけ、純情デカリボン少女の爆死と、素晴しいオーディョンでした。
ザザっと書いてみました。
完全期待できる京アニアニメです。
これからもたのしみ
【TVアニメ化】響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ (宝島社文庫 『日本ラブストーリー大賞』シリーズ)
- 作者: 武田綾乃
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追記 #12「わたしのユーフォニアム」
1時間かと思えたほど凄い充実ぶり。
前回のバトル?決着でひと段落ではなくて失速せず、夏の熱気のようなポテ
ンシャル。
本編冒頭の楽譜を紙なのに敢えてCGを使って微妙に揺ら揺らとか、個人練で 久美子が入る校舎の斜日陰とか、地味に好きです。
緑が楽譜を久美子に渡したとき、微妙に焦点が合って無いのは熱中症の伏線か 。
久美子のモチベーションの高さ、ここまで違和感なくハイテンションに持ち上げてみせたことには瞠目。
オーディションは終わったけどユーフォ追加ドラマのアップダウンと橋梁疾走は正に圧倒で圧巻。
その後の夜の校舎での会話、そして『二人っきりで』レイナを惑乱させるとか終りも見事でした。
#13 さよならコンクール。
緊張感が美しい。とても。
最後のソロトランペットの硬質な美しさ、その音色その場面は何物にも代えがたいような輝き。
最後のブラバンOPのEDも良かったです。
もし2期が無かったら国家的損失のようにおもえる
#anime_eupho