アニメ再見、再見
新作アニメの視聴は減らして、好きなアニメを何回も見直したいと、保守的な私です。
放浪息子。
最初、お気に入りアニメ数作を交互に見直していたのだが、無理があって、そして放浪息子の吸引力が現在一番強かったらしく、3話以降当りから一気に本作だけを見直し続けた。
千葉さんの感情と表情の変転がとても魅力的。
原作とアニメの価値比較など愚かしいことだけど、放浪息子は原作コミックとは離れた独自の輝き・光芒を放っている。
水彩画のような作画の美しさ。
桜吹雪、夏の花火、少年少女の疾走と叫び声。
萌えとか遊びではなくて、ちゃんと真正面からヘンタイと向き合っているんですね。
それを肩肘張らずにやっている、ここが原作者のすごいところ。
ニトリ君は苛められているようで、そうでない。
女の子みたいという言葉は、彼を彼女として高揚させている。
いじめっ子と対峙して女装を見せる場面の緊張感。
そしてカタスロフィ・破局を迎えて、再生への一歩を歩むところで終えるラスト、これも見事。
エルフィンリート。
ルーシーの回想あたりから引き込みはスゴイもの。
何度も見直していて、流石にいろいろとアラが目に付く、最後まで引っ張って見せてくれる。
最初これを見たのは、未だstage6サイトがあって、そこからダウンロードして、自宅がまだダイヤル回線だったのでネットカフェで観たのだけど、マユが家を出て海岸を向かうあたり呆然として見ていた。
アニメ一般はずっと見ていなかったのを、又観出しはじめていた頃だったし。
「35番」マリコが私のお気に入り。
彼女の形相、最終話当り、シンプルな線なのに画面いっぱいに広がる表情の迫力は作画技術とかを超えたもの。
人間の原罪とか素直に納得させてしまい、
人の貴方の私の憎悪と悲しみに寄り添うことのできるアニメなど、滅多にないと、又と在るのだろうかと思う。