故あって喪主となった
大きな式典場で、泊りがけで通夜と告別式をすることになった。
といっても家族葬で出席者は親族だけなので人数は少ない。
喪主なので一番前の右中央に座る。
私が立ちあがった横に女性職員が膝まずいて、喪主と記された花飾りを付けてくれる。
お坊様が祭壇に着くときも、女性職員がお坊様の後に椅子を持ってきて、横に膝をついて座り、座る位置の微妙な調整をしながら坊主を着席させる。
女性が膝をついて奉仕するのは、行為自体に色気あり。
式典場に泊まり込んで、通夜の振舞食事、朝食、骨揚げ前の振舞、の3食を食べる。
期待していなかったが、料理長の腕が良いらしく、いずれも美味。
家族葬なので会社関係や地域の自治会近隣関係の出席者が全くいない。
そのため、ひどくすっきりして落着いた葬儀になった。
近年、家族葬がはやるのは金銭関係ばかりでは無いみたい。
会社や近隣を含めると参列者が膨らみ過ぎて、あわただしいだけの葬儀になってしまう、そんな反省からだろう
ふと、1週間ほど前、家族が夜中に血痰を出したことを思い出した。
昼に病室に来た時に説明を受けた。
痰の吸入措置、胸のレントゲン検査、止血のための点滴投薬
ベッド頭側の壁に吸入装置取り付け
吸入用ビニール管の交換用が2本壁に貼り付けてあった
生まれたときから一緒に暮らして来た家族を失うのは、つらい
翌日夕方、入院していた病院に行って入院費を支払う。
個室べット代があるので、それなりの価格をカードで支払い。