春日大社の散策、奈良公園。
歴史云々ではなくて、軽い運動、散歩目的。
最近ずっと暑いし、外に出るのも億劫、ましてや体を動かすなどホント面倒になってきて、暇があってもクーラーかけて読書三昧か録画消化、アニメ視聴にばかりに時間を費やす。
じっとしていればじっとしているで、身体が凝るような気分がうっとしいような感じもありで、エイやと外出。
家の近所ウロウロしても気分は晴れないので、奈良公園まで散歩出張。
車をJR奈良駅ちかくの駐車場にとめる。
朝8時前か。
日差しは強い。
奈良公園までの直線歩道が白くて暑い。
観光客の引き摺るカートの音、おおきく響く。
猿沢の池近くから、公園木立の日陰が歩道にかかりだす。
大社一ノ門。
縮尺わかりづらいけど、ソートーに広くて長い道。
門の近くに佇む鹿。
直線の大道でなく脇の公園道を歩む。
公園内の料理旅館。
売店の前の鹿。
神域の原生林に入ると、空が明るくても薄暗い。
カメラで撮ると明るいが、実際はほの暗さがあった。
かいた汗がひんやりする。
歩くのが苦で無くなる。
林の道から参道に戻る。朝なので人はまばら。
伊勢神宮ほどではないが堂々たる巨木が空を突く。
子連れの鹿を写真に撮ろうとして、タブレット構えたら親鹿が微妙に小鹿を背後隠していた。
人慣れしている鹿といえども、本能的な反射行動か。
春日大社本殿近くまで来て、右のみちに折れる。
原生林の小路が疎らに走っている。
すずやかな路をそこそこ歩くと、小さい神社がポツポツ並ぶ小道に至る。
奈良時代、平城のはじめ、春日大社に統合された小さな社の数々。
遥拝所跡、なんてのもあり。
真言密教の空海の護摩壇跡、こんなのが神社にあるといのも面白い。
江戸明治の神仏習合の遥か前、いにしえの事。
突き当りには立ち入り禁止の立て札と柵。
10年ほど前には無かったと思うが、入れるような感じではなかった。
おそらく山の上に向って廃道があるのだとおもう。
ゆるゆると下って春日大社 兼 公園域を出る。
志賀直哉邸跡の横を通って道を戻る。
この辺で1時間と少しぐらい歩いたが、運動不足のためへばって来る。
公園の外なので、日差しも当たるようなって、バテバテ。
駅近くの珈琲館。
トーストモーニングとブレンドデキャンタ。
珈琲でデキャンタとは珍しい。2杯分あり。
〆て600円。
タップリ有りました。
満足。
足の指がやや痛い。
車で帰路につく。
10時半ごろ、そろそろ幹線道路が混み始めていた。
家でシャワー浴びて洗濯、そして昼寝。
また行きたい散策でした。
おしまい。
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タニタ食堂の金芽米 (無洗米) 4.5kg、を買って、炊いて、食べた。
カンブリア宮殿だったか。
テレビの情報特番で取り上げていたので、買ってみた。
近隣のスーパーで探したが、二つのスーパーでは売っていなかった。
関西ローカルのスーパー、オークワの1店舗で売っていた。
Amazonより安い1900円。
美味しさはこう。
淡麗な美味しさではなくて、豊穣な美味しさ。
微妙なものだけど、強いて言えばそう。
味、それより前の以前の、強いて強いて言えば、だしが効いているかのような、豊かな成長軌跡が残っているかのような、そんな美味しさ。
買ってみる価値はあると思うし、私は次もこれを買う。
【精米】タニタ食堂の金芽米 (無洗米/ブレンド米) 平成28年産 4.5kg
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貴族探偵。テレビdrama
本格推理で笑いもあって、でも冗長に流れない。
普段テレビで見るものと言ったら、特集ものとか深夜アニメだけだけど、こういう面白いものを実写ドラマで作られると、アニメも敵わないなぁ。
画面一枚絵に緩みがない、テンポの良さ、歯切れのいい省略、よく出来た脚本と原作、久しぶりの本格推理の香りに、久しぶりに本格推理そのものを読みたくなって、クイーンのオランダ靴の謎など読んでみたりし、改めて本格推理の魅力に思いを馳せたりした。
チェスタトンのような理詰めで弾けたトリック、時間の密室・糸の密室etc etc・・
2人に並ぶ滝藤賢一って初めて知る俳優だけど、愉し気に濃厚に遊び演じる松重と中山の間に立って、涼し気な佇まいを軽く見せる良い俳優。
きわものめいた作りと見掛けであっても、骨太でロングレンジの構築は飽きや白けとは無縁で、コメディがジワジワとシリアスに滲むスリルも味わえる。
伏線の巧みで周到ぶりと言ったら、まさに本格クラス。
久しぶりに楽しめたドラマ。
絶賛お勧めです。
あと数話まだ見てないけど、絶対面白そう。
日々雑感
焼酎きろく、喜六
知人との家飲みの時、お勧めに応じて購入した高価なもの。
札5枚くらい。
芋の味わいが強く、香りは控えめ。
水で割っても旨味は挫けない。
新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙 (支倉凍砂) 文倉十 (イラスト)
今まではfantasyと経済であったが、新シリーズでは主人公を聖職者になる夢を志す青年コルに据える。
宗教という切り口をメインに持ってこれるので、これは経済よりも遥かに資料が質実共に多いだろうし、このシリーズおもしろいまま相当長く続くかもしれない。
不滅あなた3
3巻は出会いの巻。
出会って死んでいったものの『形』を取り込む『不死』。
そして事故によって『顔』を失ったグーグー。
『不死』とグーグーの出会い。
『不死』は死で終らない出会いを全うできるのか?
取り込むだけでなく『成長』も始まる可能性も。
しかしこの作者、聲の形といい、けっこう根源的なテーマに力まずに触れる。
期待します。
天然素材減塩たくあん、ってのを買って食べてみると、マズイ。
というか味がしない。
仙台味噌をまぶして冷蔵庫で2日ほど置くと、好い味になってきた。
やや細かく刻んで、白飯に乗せても善し。
まぶした味噌と一緒にメシをかき込む。
エキバン
微小な傷、指のひび割れなんかにはホント便利。
セメダインのボンドってある、あれが薬用になってる感じ。
もちろん接着力は無い。
小さな傷にチューブ先からボンド?をチョチョイと付ける。
それだけ。
薬用成分を特に充実させたせいか、最初は傷に浸み入るが、後は傷の透明膜になって保護。
傷テープのような引掛りや突っかかりが無いので納得の便利ツール。
これ耳にしたのは平成の初め頃か。
それから結構年月が経過しているのに、エキバンは周知されてないし蔓延していない。
推測だけど多分、現状の傷テープの市場規模が余りに大きいから、エキバンが知られることによって傷テープ市場が駆逐されてしまうのを恐れて、薬事業界やメーカーとしてもフォーカスを当てない、のだと思う。
またったくの推測だけど。
歯医者の今昔
詰めていた歯が取れたり、虫歯が見つかったりで、弱っていた歯が欠けたリ、もあった。
10年ぶりに歯医者に行った。
以前行っていたところは家族の知り合いで、大阪の下町、区画整理からすこし離れた所にある古い歯医者。
元アパート?の一室を歯医者に仕立てあって、アパートにし事務所やら洋品店やらもあって昭和の香りが強い。
木造アパートで廊下あるくとギシギシ音たてる。
先生一人がやってるような歯医者で、ごくたまに奥さん?が助手か事務で来てる。
そんな所だから殆ど、先生を知ってる人しか来ない。
多分医療機器の償却も終わってるし、アパート賃借料も安かろう、もしくはアパートのオーナーかもしれない。
1日数人の客でも支出が少ないから十分やれるし、儲かってるみたい。
電話でゴルフの話なんかよくやっていた。
殆ど客が来ないから、いつ行っても診ていただける気楽さ。
先生一人でえっちらおっちらウンウン言いながら歯の加工なんかもしてる。
一対一の医療は、今にして思えば結構濃密な昭和感があった。
次来るときも、来週のいつでもいいよ、てな感じだった。
そして今回10年目の歯医者。
奈良でも歯医者はあちこちに沢山あるので、いっそのこと、と思って大型スーパーに併設している歯医者にした。
いやあ便利でビジネスになっていて、いろいろ驚きました。
歯医者も5.6人、歯科衛生士もそれ以上いるし、受付も別に2.3人いて予約と会計もやってる。
最初に行ったときは30分以上かけて歯垢取もやる。
歯がツルツルして驚く。
全角度全方向網羅にちかいほどのレントゲンを撮って口腔愕内を徹底スキャン。
おかげて色々と悪い所が見つかりそう。
歯の医療だけど、正面から先生が診る、のではなくて患者椅子を寝るように倒して、後方から先生が覗き込む感じ。
担当の先生はいるけれども、休みの時は他の先生がやってくれる。
歯科医師の前に歯科衛生士や歯科技工士?が、前溝整理よろしく後段始末よろしくで結構時間かけて口に関わってくれる。
前はせんせい一人でやってたなぁと思うと、真っ当なビジネスシステムだなぁと変に感心したり。
部分入歯でもモデル構築と専門的な加工徹底が感じられて、随分フィットしたものが出来た。
でも、やはり歯をドリルで削られる金属音と直接頭蓋に響く振動は嫌なもの。
前歯に近い麻酔では、唇辺り半分が半日近く感触が無かった。
麻酔が強かったせいか、前歯という場所がらのせいか。
まあ、今では当たり前のことだろうけど、私にはひどく新鮮だった。
行くのは嫌だけど。
でも大型スーパー併設の所はやはり便利。
前後の時間を使いやすいし駐車場の心配もいらない。
あとしばらくは付合いが続きそうです。
BLAME! 映画みました。
1000円で鑑賞のクーポンがあったので、なんばパークスシネマにて鑑賞。
4割ほどの入か、予想より客入ってる。
『 講談社漫画賞を受賞し、テレビアニメにもなった「シドニアの騎士」で知られる弐瓶勉のデビュー作を劇場アニメ化。』
惑星都市構造体、重厚なこの世界観は魅力的。
シドニアの騎士で完成された世界観が、巨大母船から惑星地下階層にところを変えて、劇場版の迫力の音響と映像を堪能させてくれる。
制作クレジットに東亜重工の文字。
脈々としたシドニアの血脈の流れ。
原作コミックはわずかだけ読んだけど、コミックから映画を観ると相当に洗練されている。
廃墟の都市構造体、階上も階下も果てがなく、技術も記憶も失われ、機械とプログラムだけが無目的に拡張と異物駆除を続ける。
サバイバルに明け暮れる村人と、
ネット遺伝子を探している主人公、
電脳化されて記憶が保存された科学者、
説明し過ぎない、全体の顛末をまとめ過ぎないリアルな経過する感覚が魅力的。
充実した、余すところの無いアニメ映画でした。
ヘルメットグラスに映る視覚情報処理も、先端と歴史劣化が合わさった、とてもいい感じのものでした。
籐の枕
日帰り温泉やスーパ―銭湯なんかに良く置いてある中空のカンタン枕。
けっこう使い心地がいいので欲しかった。
ので、今回アマゾンで入手。
5年ほど前にも探してみた時は、Amazon出品が見つからなかったのでニトリ竹の枕で代用した覚えがある。
みなさんもAmazonで購入希望があったんでしょうね。
これ銭湯なんかで使っていた時は、プラスチックかビニルを紐板状にして編んでいるものとばかりに思っていたが、実際に購入して手に取ってみると籐100%。
白いべらっとした感じが、きっと合成ものに違いないと思い込んでいたが、籐の着色もしくは脱色したものなんですね。
嬉しい誤算です。
竹の枕も冷たい肌触りが魅力だけど、やはりもっと夏も盛りになると竹の面すら熱を持ってき始める。
そういうときには、こういった格子の細かい、身体との接地面が少なくて中身が空のマクラは重宝する。
普段はホールドの機能的な枕を使ってるけど、暑くなりつつある季節、畳やフローリングに直接寝転んで、籐の枕に頭蓋を乗せるのは心地よい。
よき昼寝の友であり、これからは昼夜を問わずに頭を乗せることになりそうです。
羊と鋼の森、コンビニ人間
羊と鋼の森 2015/9/11 宮下 奈都
・2016年 本屋大賞
『 ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。 』
情緒的に過ぎるかと、最初は思わせた文章も、音楽と自然の広がり、北海道の森を比喩にしてクリアな形をとる『音』の表現には適切だった。
『音』とバランスを追い求める少年に、調律師、ピアノを取り巻く人々、音楽、旋律、森の記憶が立ち現れて去ってゆき、また出会う。
みずみずしい美しさを最後まで失わない音楽小説、記憶に残る佳作。
読書中、充実した愉しい時間を過ごせました。
芥川賞のラノベ化か?と思いつつ驚きながら読んでいたら、まあだいたいそんな感じではあった。
コンビニ風俗を軽く流し長ながら、BGMのようにするする流しながら、本筋もそこそこありで気楽に読めます。
筒井康隆が書いたらもっと面白くなった?
小説というより『文学賞』という社会事象のあり方について興味深かった。
こういう小説が、文芸誌や小説新潮の一編で掲載されても何ら不思議ではないが、芥川賞となると、へ~そーなのーと目をパチパチさせてしまう。
最後まで読み通せたから、商業作品としてのバリュウは勿論あると、そうおもいます。
さよなら、カルト村。思春期から村を出るまで. 高田かや 、著
軽いホワホワタッチにもかかわらず、予期に反してこの本は面白かった。
ヤマギシ村で生まれ育った生活をコミックで描いた作品。
カルト宗教?っぽい書物については、ここ数年で読んだものと言えば、宗教学者島田氏の新書とか、名高い村上春樹の1Q84ぐらいだが、こういった世界についてのみ言えばだけど、それらに匹敵するほど読み応えあった。
なんというか普通の魅力、カルトに対する偏見ありき勧善懲悪ありき批判ありき視点でなく、では無く、普通にそこで生きている人の確かな視点と感覚。
親から殆ど隔絶させた子供の生活など、カルトに対しての批判や疑問が無いわけでは、勿論無い。
ただ、その辺の批判疑問について、最近は特に気になる点があった。
『 ヒジャーブを着けて辛い思いをしながら、めげずに弁護士になりました」みたいなイメージだと思うんですけど、全然そんなことではないんです。』
『 そもそも個人的に偏見や差別を受けたという経験が全然ない。』
そんな女性が、差別と偏見と闘って資格を勝ち取った記事をでっち上げられたもの。
毎日新聞としては、本人の感情はともかく、毎日新聞が決める正しい感情と正しい考え方の在り方はこうだからこう記事にした、のだろう。
このことを此の本についてダイレクトに当て嵌める事は出来ないが、著者がハードなこともホワホワタッチで描いていることに対して、やっぱりまだマインドコントロールが残っているとか、人格を否定するようなレビュを読むと、枠と形式に決められた表現でしか情報を受け取れないのだろうかと、残念な気持ちにもなるのだった。
著者は声高にカルトを批判する訳ではなく、村の生活を淡々と面白おかしく綴っているが、そう普通に見えても、村にいた当時から何も考えてい無さそうに見えていても、村を出る決断をする。
嵐の夜に脱出した訳ではない、普通に判断して親と話して、周囲や友人たちと別れ、近くの街で働き始めた。
著者はホワホワして天然だが、この本には力強い人の軌跡がある。
その決断こそ、そこに至った考えこそが、何にもまして強いカルトに対しての批判だろう。
そして文章にはしていないものの、おそらく両親に対する批判でもあったのだろう。
読んだ価値のあった本でした。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」 香月美夜
3月初め、試しに読んでみたのだが、面白くて次々と読みたくなって、gwには最終の刊行巻までたどり着いた。
『 幼い頃から本が大好きな、ある女子大生が事故に巻き込まれ、見知らぬ世界で生まれ変わった。貧しい兵士の家に、病気がちな5歳の女の子、マインとして……。おまけに、その世界では人々の識字率も低く、書物はほとんど存在しない。いくら読みたくても高価で手に入らない。マインは決意する。ないなら、作ってしまえばいい・・ 』
普通novelで異世界に行ったとしたら、かの地での冒険・魔法・ロマン・バトルという流れになるが、異世界へ行って?、実際に?一番のインパクトとして何があるかと言えば、冒険をする前に何よりも、異世界そのもの。
違う現実そのものが衝撃になるだろう。
目の前に見える視野、寝ている藁布団、土間のままの床、それらが全て今までの現実と違う。
この視点の身近さ、身の回りからよちよちと話を進める、何というか作者と物語との密着した寄り添い具合がこのシリーズの魅力。
異世界で病弱で発育不整の少女に転生した主人公は、中世風の劣悪な住宅環境に音を上げる。
土間で埃っぽいので掃除をしたら、病弱なので熱を出して寝込んでしまう。
天井に掛かっている蜘蛛の巣を払ってもらう。
まだ自分で排便できないようなので暴れる。
あれやこれやで書物とか印刷とかは縁の遠い世界。
ともかく頭が気持ち悪いので、落ち着いてきたころに冒険、ではなくてシャンプーを製造することに力を注ぐ・・・
魔法やバトルなど殆ど出てこない。
だがこの世界には魔力もあり、主人公の転生と身体にも大きくかかわっていた事が後々で分かって来るし、この設定は巧妙。
異世界転生にして図書fantasyであるのだが、転生場所が中世風兵士の娘なので、なかなか書物までたどり着かない。
この本の最大の魅力は、素直で緻密な異世界設定と足取り確かな物語進行。
病弱のせいもあり、世界は家の中や周辺ばかりから始まるし、狙った意外な展開のために記述視点を変えたり時系列を飛ばしたりしない。
一歩一歩とあゆみを進める、素直で強固な物語進行があり、小説技術の高度化と複雑化に慣れた私達には、反ってそれが凄く新鮮に感じた。
シリーズ2部では神殿が関係してくるが、神殿には愛人や売春めいたものも有るというリアリズムの背景も、そっと仕込んでいる。
シリーズ3部に向っては、だんだん貴族社会に係ってくるようになるが、貴族が形骸化せずに魔術と結びつくことで強大な地位を築いている設定描写の強固さ。
たしかにこれはどこまでもラノベなのだけど、ファンタジーも含めて周到にリアルに社会構成を描いているのは、作者の歴史知識の深さを窺えさせる。
といっても決して歴史薀蓄臭くなどない、知らぬ間にそういう設定にしているという具合。
また、異世界を思い通りに出来ずに、異世界特有の厳しい大人の世界にも向合い妥協せざる負えないリアル。
一般的な物語fantasyの創作における現実化、今の読者の現実道徳に沿ったストーリー解決に最後は持っていく事が多いのだが、此の本では、なかなかそうならないが故に異世界ワールドが面白い。
作者はネットで発表していた本書を、書籍化にあたって簡略化しないで欲しいと要望したそうだが、まさしくそうで本書の魅力は簡略化しない一つ一つにある。
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません?第一部「兵士の娘I」
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6月には新作が出る模様。
楽しみにしてます。
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません? 第三部「領主の養女IV」
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大阪ミナミでウロウロ、丸福丸亀モスバcraftbeer.
丸福珈琲本店。
洒落たビルの数々で高級喫茶展開している丸福珈琲だが、本店は大阪難波と日本橋の中間あたり、薄汚い路地裏にある。
ここの珈琲は濃厚でねっとりした味。
先日朝9時ごろに行ったら、席は空いていたが、客ほとんどは中韓旅行客だった。
やや高級路線?の値段設定のせいだろうか、中韓観光客といえども左程うるさくは無い。
皆さん、程よくモーニングを嗜んでおられた。
夜は普通に女性客も多く、日本人多くで賑わっている。
この4月から全面禁煙になったとか。
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270202/27001450/
丸亀製麺。
牛とろ玉うどん、並、690円。
釜揚げうどんに、すき焼き風の牛肉、とろろ芋をかけて半熟卵を乗せる。
会計した後、無料トッピングでネギを大量、ショウガを少々。
熱いうどんでも冷うどんでもいけます。
天気が良かったので冷やで頼んだ。
すき焼き風の濃厚さと、トロロ、半熟卵、うどんのコシ、バランス良くてガツガツつるつる食せます。
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270202/27065848/
モスバル。
モスバーガーの一部店舗、夕方からワインやビールをshotで出してくれます。
今回は店が空いていたので、それなりに酒の時間を喫茶風に過ごせます。
もし周りが皆ファーストフードばかり食べてる状態だったら、ちょっと肩身が狭かろうなと推察できます。
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270202/27096716/
Craft Beer GULP。
老舗吉田BAR、のお隣に最近出来たクラフトビールの店。
喉触りの良い様々なクラフトビールが用意されています。
あても充実、ソーセージも自家製でバックヤードで肉を『腸詰』しているとのこと。
バスタも料理店の様なのを出してくれます。
麦酒3杯を美味しく飲んだが、最も酸っぱい麦酒というのは口に合わんかった。
BAR文化が廃れつつある中、こういう形ででも新しい飲む場所があちこちで生まれているのは面白い。
場所柄外人客も多い、クラフトビールを求めて白人系多数来店もあるとの事。
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270202/27097023/
漫才師が経営のラーメン屋に行った。
早い時間帯なのでガラガラ。
なのだが店の奥に通される、まあ人気店だから仕方ないと思ったら、2階に上がれと言う。更に広い2階の窓際の席まで歩かされる。
先に二人ほど座っていた。
不味くは無いラーメンだったとはおもうが、空席のなか店の端から端まで歩かされた不快さでラーメン自体はよく覚えていない。
帰るときには、もう4人ほど来ていたが、もちろん空席率は9割以上だった。
人気店だから日時によって混雑するだろうが、これは無いよと思いました。
図書館とか、で本を読む。
最近の新しい図書館は、広くて椅子もたくさんあり読書に飽きても、気を紛らわせる他の本とか雑誌も置いてあるので重宝する。
しかし公共の場、でもあるので時として、自他ともにというか、あれあれと思うことも有る。
数年前、図書館の奥の方、人目に付きに行く場所のソファで本を読んでいた。
他にもソファ席、机の半box席も四五席あった。
気が付かなかったのだが、私は間歇的に軽く咳をしていたらしい。
気が付くと眼鏡をかけた小太りの男子高校生が目の前に立っている。
『 咳を止めて欲しいんですけど。』
最初何を言われているのか分からなかったが、声は聞こえていたので、
『 僕が咳をしていましたか。』
と聞いてしまった。
咳をした自覚はあったと思うが、人の邪魔になるほどだったか?という疑問が思わず出た、ので言ったとおもう。
高校生は頷いたので、鈍い私の頭だが、突然頭を回転させて、
ああ受験生なんだな、咳が気になって勉強できないんだ、確かにイガイガするが我慢できなくもない、彼はそれなりに礼儀を持って話に来ている、席立つのは癪だけど言い争う程でもないし受験生の気持ちも解らないでもない、と思って、
『はい、咳止めます』と答えると男子は戻っていった。
しばらくイガイガを我慢すると、我慢できなくもない。
15分ほどしてから席を立った。
全く他人の事だけど、
連なるbox席で読書してた時、数席向こうの初老の男性がイヤホン掛けて時々独り言を言っている。
よくありそうな事なので別に気にはしていなかったが、突然初老の男性の隣、勉強してた大学生ぐらいの男子が『 いい加減にしてくださいよ』と声を上げた。
隣だと、独り言に我慢ならなかったらしい。
イヤホンしているせいか初老男性から反応がない。
そこで彼は初老男性の肩を叩いて話し出す。
それからあれこれあって、うるさいという意思が伝わるのに1分弱は時間がかかったと思う。
反応鈍い初老男性は、『 ああわかりました、気を付けます。』と言って終わると思いきや、『 でもあなたもこれから気を付けてくださいね。』といったものだから、多分突然肩を叩かれて捲し立てられたことを言ったと思うのだが火に油を注ぐになってしまい、若い彼は息を大きく吸い男性に向き直り、『 あのねぇあなた。』
とやり始めたので、その辺りで私は席を立った。
たまに入った喫茶店で、読みだした本が予想外に面白くて、いつのまにか1時間近く経ってしまっていた、なんて好いものだ。
いい椅子があって適度に広い喫茶店が良い。
バグリックな開かれた感じも程々な具合。
季節が良くなると、人気のない公園のベンチ、屋根付き、で読書というのもイメージ的には良いのだけど、実際は椅子も固くて尻が痛くなるし、人気がない分反って人が来ると変に気になってしまう。
まあ、あれやこれやです。
おしまい。
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ある英人医師の幕末維新―W・ウィリスの生涯
ウィリアム・ウィリス(William Willis, 1837年 - 1894年)は、幕末から明治維新にかけて日本での医療活動に従事したイギリス人医師。
幕末維新に駐日英国公使館の外交官・医官として来日し、東京の初代副領事。
恫喝外交で名前を残したパークスの下で働く。
仕事は事務 兼 医師。
人手不足人材不足のため、医師と言っても必要に応じて膨大な事務作業にも追われる。
著名な日本通外交官イギリス人サトウ、と同時期に共に働く。
数年前に東北戦争あたりだけ読んで、後は読み残していたのだが、今回全部読破した。
全編興味深くて、軽い驚きもあった。
発掘された数々のウィリスの手紙や記録により構成。
一個人の視点で、社会的な視点に配慮していないので、
当時のイギリス人らしい差別的な人種観、
ご都合主義で偏狭な歴史観、
通俗キリスト教的な国家観・・・野蛮人の国とか、
等々が数多く見られておもしろい。
しかし、維新戊辰の戦禍を前にしてウィリスは、当時は敗者捕虜虐殺など珍しくなかった日本において、官軍側からの要請により、外国人としては単身戦地に赴き、敵味方の区別なく負傷者を助けた。
官軍に向っては絶えず捕虜の安全と医療の保証を訴え、言葉も通じにくい日本人医師とともに外傷の手当、骨折接木、四肢分断手術をなし、これを繰返し日本人達に説明し、実地に見せ、成功させ、患者の命を長らえさせる不眠不休の活躍をみせる。
鳥羽伏見から東北会津平定に至るまで、この長い間に、外人日本人と異人和人と勝者敗者を問わない、無私で高潔な道徳観に充ちた、高度で先進的な医療を成すウィリスの姿は、日本人に大きな衝撃と進歩を与えたと、察するに余りがある。
日本人だけでの勤勉な学問、貪婪な勉学という机上だけではなしえない、偉大な貢献を日本に残した人物。
その軌跡を描いた一冊。
著者は元日本駐在の英国外交官、にしてイギリス貴族。
当時日本の散見等。
狂犬病の犬にかまれた子供が5日で死ぬ。
天然痘の流行。
性病にかかっているのは日本人なら当たり前?のような状況。
薩摩では犬食は美味、とされていた。
日本の大名では、正妻の他に側女が3人いても東洋的な爛れたハーレム状態はない、屋敷の中では厳格な礼儀作法が生きていた。
イギリス領事、パークスは『変形的精神異常』。今日で言うパワーハラスメントで部下を殺した。
ウィリスは薩摩において、衛生的な食牛の殺し方を指導。
ちなみに此の本ではないが、会津籠城のとき牛食を勧めたのが日本医師の松本良順。
当初猛烈な反発にあったが、一度味を染めると大好評で、牛肉は籠城会津武士で奪い合いになった。
医師として実地に出向き治療しているので、官軍や幕軍・列藩軍による被害状況描写も多く、詳しい。
文庫になってても良いしkindleになってても良い作品。
単行本のままなのが残念。
安価で入手できるので、まだましか。
幕末・戊辰戦争 -図解詳説 (中公文庫) 金子 常規 2017/3/22
この3月の中公文庫の新刊。
著者は元軍人で、戦後に自衛隊に入り野戦特科で活躍。
退職後は戦術史等にかかわる著作業に従事。
明治維新前後の小説や史書を読んでいると、歴史の事象について疑義がいろいろ湧いてくる。
小説で多いのが、大規模な戦闘について具体的な記述が乏しいこと。
鳥羽伏見の戦争なんて、官軍が勝つべくして勝ったみたいな纏め方が直ぐ出て、何があったかを大幅に省略してしまう。
実際は、幕府の陸兵は装備の近代化も訓練も行き届いていて官軍は苦労しているし、前近代化部分にしても、会津藩の槍の攻撃にも官軍は辟易している。
また、明治辺りに書かれた一級の史書を読んでみると、そういう具体の戦闘には記述が溢れているが、そうなると具体の地理的状況や隊配置などが興味が湧いてくるのだが、昔の地名が現存していない場合が多く、地図やグーグルmapでは後を追えないことが多い。
地名が細分化した極所のせいもある。
そこで本書。
維新前後の各戦闘について、簡単ではあるが具体的な図示もあり史実を追っているだけでは中々分かり辛い戦闘の顛末を示してくれる。
例えば官軍による上野彰義隊征伐。
当初官軍の大村益次郎の戦略では、黒門を主戦場として薩摩が引き受け、長州等が黒門左手を大きくゆくりと包囲して、実践慣れしていない関東兵を包囲殲滅、逃亡兵も長州等が予期した方向に逃げるのを捕獲、と読んでいた。
実際では、薩摩の黒門主戦場はその通りでも、長州等の包囲進行は数日来の雨で土地が泥濘となり進むことが出来ず、その方面も彰義隊もメインの黒門に応援に回り、一層の事黒門が激闘となった。
なお、長距離にて攻撃するアームストロング砲も上野山地域砲撃と威嚇とランダム攻撃には役立ったが、戦場へのpoint射撃には当時の技術では難しく、戦闘場所局所への攻撃には、高台から砲の前進移動が必要になり、黒門撃破に時間がかかってしまった事。
彰義隊は近代軍知識には乏しかったが戦闘意欲は旺盛で、それもこれもで薩摩の死傷者がそこそこ出る始末になってしまった。
そして長州の包囲がずっと遅れてしまったので、終盤の彰義隊逃亡兵も予定しない方面に逃げて官軍が網羅することは出来なかった。
明治当時の書物あれこれを読んでいると納得させられる分析だった。
この本を読んでいると、先の上野山戦争ではないが、史実の書物では同一事案について別視点からのものも多々あり、その具体的な時間の前後関係が分かり辛いことがある。
この辺の時系列の判断、読み取り方について、戦闘の結果分析についても変わってくるだろうなみたいなことは感じた。
新刊だから暫くは本屋においてあるだろうが、こういうマイナー本は数年のうちに極めて希少になることも多い。
速攻で購入したのだが、小説や史実記録の穴を埋める良書ではないかと、まだ半分ほどしか読んでいないが思いました。
まあこんな書物、急いで読むようなものではない、史実なんかと頭の中なんかで照らし合いつつ、じっくり楽しめそう。