この頃よんだ本など
モームの短編文庫本。
昔出ていたモームの短編集は厚さ5ミリ程の新潮文庫。こういう薄い文庫本は、最近出版されることは無い。
私はと言えば、10代とは社会経験とか色々あって全く違う人になったようが、根っこのところ私は何も変わっていない、いなかった。
幸福という短編は、再び南米のフランス犯罪植民地の地を扱う。
主人公は元警官にして現囚人だが、仕事を任されて家と衣服の自由を得ている死刑執行人。
面白そうでしょ、面白いです。
貴族の子供の話で、テニスの才能があるからウインブルドン予選に出場させてみる話もある。
バルサが見れなくて寂しいので、読んだ事はあるのだが、原作の続編にあたる『闇の守り人』を再読し読了。
アニメ見ていたばかりなので、バルサのセリフ『どうしたものなのかねぇ』とか、リアルに耳の奥に再現されたりして楽しめました。
初読のときは話の筋を早く追いたくて、細かい所は飛ばし勝ちだったが今回はじっくり読めました。
熊本城の籠城から脱出した奥大隊が、脱出に失敗し戦闘して全滅覚悟で、全滅しても城内の食料消費が減る。
その効果も含めて決死行に出た事。
脱出行のどさくさに官軍城兵が地域で食糧調達するのはともかく、その辺りに出稼ぎに来ていた娼婦までも城に来てもらって傷病兵の看護手伝いしてもらったり、慰安の本業も発揮してもらったりと城内士気高進に役立ったこと。
司馬遼太郎の『小説』とは違って『史伝』といスタイルだが、事実の取り上げ方が異なるというか、司馬遼の取り上げない事実が多くて面白い。
不滅のあなたへ(1) (大今良時) Kindle版、読んで頷く。
この人の軌跡には驚かされるものがある。
コミック『聲の形』で名を確立、京アニによる同映画化は質の高い成功を収めた。
そして本作。
何者かによって”球”がこの地上に投げ入れられた。
情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる。
現代のリアルコミック『聲の形』とは全く違ったグレーなfantasyです。
著者は冲方丁の名作、『マルドゥック・スクランブル』のコミック化によりデビューしましたが、そのヒロインの少女バロットは四肢の機能の多くと声帯を失います。
その彼女に、ユニバーサルアイテム・ネズミ型万能兵器・ウフコックが力を貸す。
デビュー作の次が『聲の形』で、聾唖の少女の話です。
今回の『不滅のあなたへ(1)』は、『姿をあらゆるものに変化』するものが登場。
『マルドゥック・スクランブル』のバロットの聲、とウフコック・ユニバーサルアイテムに見事に重なるが、パクリとか模倣とか言うレベルでは全然無く、それは一つの触発であり、触発された種が新たな地で全く異なる瑞々しい大樹に花を咲かせたような、壮観とも言うべき景色です。
何者かによって投げ入れられた”球”が、地上の形を模倣し、生物を模し再生し、ついには人が飼っていた狼に形を変える。
狼はかつての記憶に導かれて飼い主の元に戻り、廃墟に残された少年と不器用な旅を始める。
そこから更に時を経て、少女を生贄にする伝統を持つ村と係ることになるのだが、この不思議な話の流れを自然に読ませるのは、幸運と偉大な才能、というべきものでしょうか。
おおきな才能がわさわさと開花していく様を見れるのは、何とも気持ちのいいものです。
村上春樹はオカルト作家である、モーム短編を読んで。
サマセットモームはオカルト作家ではない。
ただ事実の中にオカルトが含まれていたとしても、モームはそれを排除しない冷静さと皮肉を持っている。
村上春樹はオカルトでズブズブだから、モームからそんな姿勢自体を学んだのだろう。『剃刀の刃』なんか好きな本として村上春樹も言及しているが、短編『マウントドリイク卿の死』なんか、村上春樹に相当強い影響を与えたのではないかとか推測に足る作品。
ある精神病医の話なのだが、自分の医学知識や医術技能を遥かに超える実績と、理由の付かない能力を持つ医師の話。
この医師はフロイトやユングのいかがわしさは百も承知で、彼らの業績にも全く信頼していない。
その医師が国家的に優秀でスノッブな貴族政治家、マウントドリイク卿を診ることになるのだが・・・
私はこの小説を読んで村上春樹ねじまき鳥クロニクル、そこでの僕の医療行為、を想起した。
全く違う話だけど、ある種の似た話が作家によって如何に異なる出来になるか、明示されているかのような印象を受けた。
まあ勝手な推測ですけど。
もっともモームはオカルト作家ではないので、もろオカルトを扱った長編小説『魔術師』なんてのもあるが、これは成功作とは言い難い。
元々の短編集。
モーム傑作選。
- 作者: ウィリアム・サマセットモーム,William Somerset Maugham,木村政則
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/04/12
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ふしぎの国のバード 3巻 ・短評
新政府によって生活が悪くなったとか、官軍による強奪暴行強姦が大きく絵柄で描いてる。
薩摩長州が勝ち取った敵陣周辺を『分捕り』していたのは事実だし、官軍は綱紀を厳しく取り締まっていたが逸脱もあったろう。
英国人記録では、長州の傷病者が官軍の地位をかさにきて、住民から金銭を巻上げようとして軍規に触れ、処刑されて首が晒されていた、ともあった。
一方で会津側の厳しい圧政で農民らの離反を招いた記録もあり、戦時下での会津武士らの民衆への無体な振舞もあった。
直接当時の記録としては、中立的な英人医師ウィリスの記録など全体の的を得ているように思う。
私の読んだ記憶の限りでは、特にバードに反日本政府感想が強かったような覚えもなかったので、?な絵柄でした。
バードの新潟への川下りの段、これなど原作箇所とコミックを比べると、探検家個人が文章で表現する情報と、連載コミックで表現しやすい内容との差異と乖離を考えることができて興味深い。
片隅の人生 (ちくま文庫) W.サマセット モーム 読後
『 東南アジアの島々を舞台に繰り広げられる人間模様を、達観した老医師の視点でシニカルに描く。
科の名医サンダースは、中国人富豪の目の手術をするためマレー列島の南端にあるタカナ島を訪れ、そこで奇妙な二人連れに出会う。』
少なくない日本人が現在、世界のあちこちにで佇む、行く。
ビジネスで働きに行くのでなく、トラベルで通り過ぎるのでもなく、彷徨して腰を下ろし漂う。
そんな時代になって来たからサマセットモームの南洋ものは、過去においてよりも今日でこそ今の私達にとってリアリティがある。
今日では余り書かれない阿片についても、当時の感覚で少し書かれている。
手の付けられない中毒者でなく、おそるおそるの鴉片チャレンジャーでもない、普通に阿片を嗜む人物の生態。
主人公の医師が嗜んでいるのである。
短編にモームの真髄があるとは言いながら、長編の展開に不安さは微塵もなく、それは読者の一方的な勘繰りで、長編ならではの表現と構成は小説文章を心得切った手練れと、読みながら改めて感心した次第。
個々の場面で展開が読めたり予期できても、人物の造形と描写が判り易くて卓越しているから、じっくりと深く文章を読ませる。
短編とは違った魅力がある。
月と6ペンスのようなメインテーマでもないが、芸術と人、というテーマ、もある。
異国の地において、『本当の自分』を見つけたばかりに失速していく人々。
オーストラリア大陸の北端に浮かぶ木曜島で、白蝶貝採集や真珠取りをする日本人潜水夫が僅かに出たりして時代を感じさせる。
登場人物は皆多面的に描かれる。
右から見た姿と、背中越しでは違う人のようにさえ見える、とかのように。
これが巧まぬうちに、謎解きの様な興味に読者を引き込む。
終わり近くになって物語のヒロイン?ではないのだが、一人の女性が多面性の中で戸惑いながらも自分や人々を語るのは、アイロニックな世界の完成をも見るようで、不思議な感動がある。
これだけ面白い作品が、過去に新潮文庫のモーム集にも無かったとは、やはりモームは過小評価されている。
しばらくモームを、発掘してみたい。
- 作者: W.サマセットモーム,William Somerset Maugham,天野隆司
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/11/11
- メディア: 文庫
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冬支度 - 酒
今年はオーソドックスにせめてみました。
さてさて。
越乃寒梅、清酒。
寒梅でも一番ローエンドの酒だから、居酒屋で飲む酒とは違う。
私も店でももう相当飲んでいない。
今回の此れは、プレミアムな寒梅を飲んだ時のような、水を飲むような透過してしまうような鮮烈さは無い。
日本酒の甘さはある。
しかし後を引くようなベタさは無い。
このら辺りは同様多種の日本酒との価格含めた比較考量だけど、十分選ぶ価値はあると思いました。
ニッカ、フロム・ザ・バレル
3.5倍程度の水で割っても、舌と喉をザラつかせるwhiskey触感は残る。
飲んでしばらくして、ふと気づくと口蓋の奥にほのかなピート臭もある。
良いウイスキだと思います。
オイル入替、銭湯で文庫本
自動車のオイル入替。
年に一回入れ替えているが、いつも12月くらい。
昨年と同じオイルを今年で二回目、入れる。
フィルターも二年変えていなかったとかで交換。それもこれもあって吹け上がり良くなった。よく使う低速域でもトルク増した、気もする。
気がする、が大事。
たまには高回転で回したいが普通道路ではやはり無理。
早朝走らせる。
車少ないから走れるかと思ったが、そうでもない。
車は買い物とか日常雑務にしか使ってない。もったいない。
今、たまに走らせてみるのが、遠くのマクドナルドとは情けない。
ドライブするのも面倒くさくなってしまった。反省。
一般社会でも、ドライブって言葉が廃れて来てるようだが。
でもやはり早朝、走っていて広い幹線道路に入ると、それなりに走ることができる。
いつもはしない、前の車を横に逸れてビュインと追い抜いたりする。
エンジンは静かによく回る。
でもまあ、5000回転近くをあれこれするのは、高速乗らんとあかんね。
銭湯で文庫本。
スーパー銭湯で上がりの湯に入っていたら、入り口から一人が湯船に入ってきて、なんと文庫本を読み出した。
場所にもこだわりがあるらしく、人が湯から出ると素早く場所を確保した。
端で背もたれができる場所。
両手を湯から出して、両手で文庫本を開いて読んでいる。
時々メガネを直している。色摺りのカバーのある本。
失礼だから見つめたりはしないが、狭い浴槽の中、いやでも目に入る。
ほか2名の浴客も黙って浸かっている。
適当な時間で風呂から上がり浴場から出たが、今思うに、いつまで文庫本を読んでいたのだろうかと、思ったり。
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ロータス・イーター Kindle版 サマセット・モーム
短編集。
久しぶりにモームを読んだ。
存命当時は大衆小説家などと批判もあったモームは、物語の中での人の面白さを大事にした、軽薄な文学性などに捕らわれない真っ当なストーリーテラー。
3人の太った女。
優雅に老いた、でも肥満した女性3人がリビエラで毎年ダイエット合宿する。
高級ホテル、専門医師のアドバイスメニュー、暇つぶしのトランプ、食事制限に関するあれこれ。
モームが日本に翻訳された当時は、第二次大戦前だろうか、その頃は夢のような異国風俗だったものが今や日本のダイエット界隈では珍しくもない風景。
しかし流石に食欲テーマを当時取上げた先駆者でもあり、地の実力もあり、第1次大戦前の風俗の魅力ありで、するするふんふんと普通の面白さを楽しませてくれる。
ブンガクーという堅苦しさ無いのは流石モーム。
良心的な男。
最初に眼に留まった文字があって、『犯罪者植民地』の文字。
なんだろうこれは?
サン=ローラン=デュ=マロニ、今日で言うブラジルの直ぐ北、ギアナの街なのだが『犯罪者植民地』と称されている。
当時のフランスは犯罪者刑務所をここに造って、バカすかと大量に受刑者をフランスから南米に島送りならぬ南米大陸送りしていたのだ。
こんな歴史的史実一つでも面白い。
でも、街はのんびりした雰囲気もあって、囚人服を着た囚人が、街の仕事・用事とか小間使いにも駆り出されていて、街を歩くと縞々の囚人服と擦れ違うことは珍しくとも何ともない。
囚人ものんびりやっている。
ただし夜になると、監獄では朝まで監視を放り出してしまっていて、たまに原因不明で囚人が死んでることもある。
長い年月ここで過ごした囚人は、もうフランスでの伝手も何もなく、刑務所関係の仕事に喰い付き、土地を離れることが出来ず、仕事の無い時は昼間から酒を飲んでいる。
その地でモームは一人の囚人と出会う。
掘りだしもの。
当時、そろそろ少なく成りつつあったイギリスメイドの話。
翻訳が古いので、女中、と訳されるが紛れもなくエマやシャーリーのようなメイド。
ロータスイーター。
ここまで読んで気が付いた。
この本は読んだことがある。
本棚を引っ繰り返すとあった。昔々の新潮文庫モーム短編集、『ジゴロとジゴレット』。
題名は変わっているが、中身も訳者も同じ
たしか10代末から20代辺りに読んだのだろう。
記した3篇は覚えていなかったが、この『ロータスイーター』は個人的に強い印象があって覚えていた。
今日でも有数のリゾート地である。
ここでモームが語られる話はどういうのだろうか、今風に言えば『ボクは今日会社辞めてきました。』のバリエーションか。
私は昔からこういう、普通の人の生き方から外れて無為にすら見える軌跡に強く興味を持っていた。
人によれば、モームの厳しい皮肉と批判をこの小説で読み取るかもしれないが、私は優しい人が疲れてしまってキツイ言葉をポツリと口にしたような印象を受けた。
いろいろと示唆も読み取れ、改めて読んで感銘があった。
新潮文庫からフォントも文字校正もやってるらしく、電子書籍Kindleになって読み易くなった。
ジゴロとジゴレット。
リビエラの社交界。
大きなディナーの会場で高飛び込みのアトラクション。
19メートルの梯子の上から小さな水槽に飛び込む。
水槽表面はガソリンが炎上している。
その生業をする男女。
長編小説的な奥行もあり、様々な人々の視点あり、人目を惹く派手さもあり、それを本当に小さく短編にまとめている。
まさに短編小説の名手の面目躍如たる作。
下と内容は同じ。
メイド、といえば。
プリメ最終回「生きる」
わりと無難な終わり方をした。
染織家の布というのは何かのファンタジーめいている。
数多くのキャラが出る原作コミックであるにせよ、どらま最終回で新キャラを入れるのは、やや印象が拡散したままで、ドラマではなくて散文のまま終わっちゃった感じあり。
ドラマでは最初の頃の、音楽の使い方が面白かった。
この辺を最後に膨らませて欲しかったかも。
実印ぺたぺた押してたけど危ない遊びだ。
複写して転写とか詐欺めいたことが頭に浮かんで笑えない。
ふつー他人に押させるものでは無いでしょうね。
信用するしないとはまた別のことで。
全体として、ユニークなキャラが多々いるのにドラマでは皆を使いこなせなかった。
沼ちゃん視点から外れ切ることを恐れたせいか。
最終回までに契約しないまでも、なにかもう少し焦点になるものというか集中した着地を見せてほしかったな、というのが正直なところ。
でもまあいいでしょう。
ドラマ臭くない、普通な視点の暖かさがあったドラマでした。
コミックまた読み返します。
いまさら翼といわれても、読んだ。 「古典部」シリーズ 米澤 穂信Kindle 版
アニメ化もされた古典部シリーズ、の最新短編集。
感想は分割したり、順も不同。
村上春樹の小説では、パスタを茹でているときに電話がかかってくる。
そこから物語が始まる、こともある。
この短編集ではオレキホータローが焼きそばを作っている。
冷蔵後の具財をそろえたり、冷やし中華をつくっている事もある。
作り終わってさあ食べよう、というときに電話がかかってくる。
マヤカの漫画研究部の続き。
先輩が辞めて意外な展開を見せる。
マヤカには似合わない展開をずっと続けることができるのは、作者の手腕ならではか。
箱について、一種の密室バリエーション?
視点を大きく変えることによって、全然わからないのに、なるほど簡単と導くミステリー手本のような作。
単行本未掲載だがアニメ化されている連峰。
読むと一味違う。
過去の評判・評価といったものは覆しようのないものだが、手間暇時間をかけて真相を探ってくれるのは本人の人徳故か?
ああ高校中学って、こういうややこしい所はあったねぇ、若いことは羨ましいけど、こんなごちゃごちゃした関係には戻りたくないなと、ふつうに思わせてくれた作品でもあった。
一方。自分の過去のわだかまりを話せる人がいるって、いいもんだな、いいんだろなと思える作品。
ここで触れられてることは私にとっても結構重要だった。
誠意が通じる、その相手と場所と時を判断しなくてはいけない。
誠意とか親切で仕事をやってあげると、そんなあれこれの子供っぽいエピソードではなくて、結構年を経た大人にも、ああそうだねと、ため息交じりに頷きそうな話。
著者特有の含みの多い表題作。
私には有名なポップス一曲が、背景に聞こえてきた。
背景の背景、といったところか。
そのポップスとは違う格闘や苦悩もあるんだ。
彼女の苦悩を素直に描けるのは、特定モラルに沿うのではなくて、人間の一人一人を見据えることのできる作家だからできること。
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プリンセスメゾン もう残り2回。 第6回「もう帰らない家」
演出の長さに紛れて、これはどうかなとおもっていたが、学生の沼ちゃんがアパートの畳を拭き続ける場面はグッと来ました。
最後の鉄橋のところは、東京でも有名なところですね。
作家の山口瞳が文庫の写真背景にしていた。
元々童顔でもあるから学生当時の芝居も違和感ない。
このテレビドラマシリーズ。やはり原作の群像表現をこなすには荷が重いか。
染織家と大きなホステスは上手く捌いてほしいもの。
いろいろと膨らませて味付けタップリだけど、沼ちゃん両親の葬式場面など入れないのは、わきまえているようです。
居酒屋じんちゃんの場面入れるんだったら、焼き鳥とか美味しそうな一品も然り気無く見せておいて欲しいもの。
一人で家を買うのは悪いことじゃないんだよ、というスタンスはいいですね。
そろそろマンション資金の具体的な計算、頭金いくらで返済計画の詳細なんてのも出てくるか。そこまでやると露骨か、どーかな。
東京砂漠、もう一度聴いてみたい。今度は本家の前川清で。
受付二人は元宝塚トップ。
乃木坂46の元メンバーも沼越えつこ役で登場した訳だし、
ならば、最後はキャスト総出のミュージカルで締めるか?
BS獄門島、プリンセスメゾン とか。
長谷川博巳の金田一耕助。
NHK BSプレミアムの獄門島は面白かった。
撮影は、孤島の地形や島を覆う不気味な空気感を求めて、雄大な自然と歴史的建造物が多く残る佐渡で敢行。
探偵の部分的天才性、そのおかしさ具合を含めた解釈が現代的で斬新。
原作の弱点である動機の弱さ、これを会話のやのとり犯人との罵り合いに託つけて、衝動のリアリティが増し、同時に探偵の性格的偏りが浮かび上がるのは脚本の勝利。
終戦直後の特殊事情も巧妙に適切に、進行を敷衍している。
「きちがいじゃが仕方がない」は変更されずそのまま用いられた。
音楽も事件っぽくて鼓動が不安な風、よいかと。
脚本 - 喜安浩平、演出 - 吉田照幸の獄門島は、市川昆と石坂浩二の横溝ビジュアルとは、また別の正解を確固として提出した。
この一作だけで埋もれさせてしまうのは、惜しい。
スターウォーズ1作目リニューアル分。
Wowwow で放送されてた。
有名すぎるから誰も言わないのか、ダースベイダーの有名なテーマが登場しても鳴らない。記憶違いか。
プラモデル撮影からcgに変えた宇宙船は綺麗。
リニューアルして洗練されたが昔の図太さがやや減な気もした。
プリンセスメゾン 第5回の「いつかの家」
原作関西弁の金持ち姉さんキャラ。
沼ちゃんと絡ませるのはいいけど、なんだろう、もっとフワフワとした地に足の付かない優雅さとベタな関西弁のギャップが魅力だったのだが、なんでかイントネーションも平坦だし、星見える見えないとか洒落たこと言うけど下品で、ちと? でした。
関東の方からみれば、関西人はああいう下品さで丁度いいでしょ、というあたりか。
原作のあれだけど、最初の頃に伊達さんがゴミ袋がゴミ袋を出している、の場面。
これが略されているみたいで残念。
なかなかエッジの効いた場面なので、テレビドラマ化というビジネスで多方面に配慮と気兼ねの結果エッジが貧困蔑視に取られかねないとでも気を回したか。
とてもいい場面だと思うんだけどなぁー。
今回歌がなかった。
中古物件に対する意見やトリビアでなく、物件そのものを見せてほしかった気もする。
- 作者: 横溝正史
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1971/03/30
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プリンセスメゾン もう半ば、第4回目「憧れのライフスタイル」
opを今回は女子星に変えた?
冒頭の沼ちゃんうつぶせ卍姿勢はコミックぽくて◎。
原作のパーツ節々を使ってコミックとは別物に仕上げているけど、不思議に見れるし不快感もない。
換気扇を引いてから、上の戸棚に手が届かないと、視線を上に寄せる細かい演出。
いつ死ねるんだろう、は原作でも攻略難易度が高いフレーズ。
高級のマンションの共用スペース、パーティルームとかよく分からないので舞台説明してくれてなるほど。
毎回やってくれる、聞こえるような音楽に併せて口ずさむ、はテレビ化の収穫の一つ。
登場キャラを絞って膨らましてくる脚本は、それなりに難しいだろうに健闘。居酒屋じんちゃんを狂言回しスペースに用いるのも安易そうだが納得。
伊達さんにしろ、独身女子星ににしろ原作にないウエットさを出しているが、濡れて不快にならない節度は保っていたとおもう。
結果、沼ちゃん一人にビジネス皆んなが構い過ぎになって見えるが、まあいいでしょう。
edの沼ちゃん部屋ショット、ピンクカーテンの逆光がきれいで、希望に満ちた部屋にみえました。