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竜とそばかすの姫 観ました

竜とそばかすの姫

圧倒的な劇場版テイストで、空間情報の稠密さ、四国の田舎風景、音楽を際立たせる映像美。

歌は繊細かつ強力に聴かせます。

夏休みに見るべきアニメの一つで、これぐらいのレベルなら、夏休み映画は細田新海鬼滅の刃の順繰りでジブリ無き後は間に合うかもしれない。



観て充分に映画を楽しめたが、ささいだが多々気になった点を書けばーーー

 

悪役が類型的?また多くのキャラがいて話を回しているだけ感もあり、アニメとはそんなものだとそうかもしれないが、活劇でどんどん追い込んでいくのではなく繊細でシリアスな内容事象を描く以上は、主人公だけでない多くのキャラの生身感も必要ではないか。

 

従来の類型的なキャラを、今日的な新たな類型キャラに仕立て直した?

 

ネット上での物語性が弱い。

美女と野獣が絡むきっかけと展開に必然性が乏しい。

脚本全体が理屈で出来た配置から物語に立ち上がって来づらい。

主人公のアタフタ仕草が古臭い。

古いリベラルな映画評論家が喜びそうな結末展開でもあるが、物語的にガツンと来る力をスポイルしてる感もあり。

 

身近なところ内々で伝奇的に収束しないで、何処か誰かとの繋がりはありで良いかと思ったが、今回それが超特別には面白くはなかった。普通には面白い。

 

ーーー こんなが気になったところ。

 

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ADSL から光通信へ、やっと。

2、3ヶ月前から家の中の wi-fi が繋がりにくくなった、終末間近のADSL のせいなのか古いルーターのせいなのか、繋がったり切れたりする。 

ルーターから離れるとそうなる。

無線が切れるのが嫌なのでしばらくはスマホテザリングを家の中でも使っていた。

 

本年度中に ADSL がもう使われなくなる、というので今が潮時と光回線に移行した。

ネットのプロバイダーに電話して契約して、それから1ヶ月あまりで工事に来てもらった。

 

今のこの時期は需要と競争が激しいのか、月料金の2年減額とか、工事費やルーターの無料サービスといろいろ特典があった。

 

工事に来た若い子は愛想は悪いが仕事は黙々するタイプのようで、一軒家の工事だったから配線の関係で天井裏にまで入り込んで這いずり回ってもらったりもした。

パソコンは wi-fi で繋ぐのでなく有線回線が早いのでお願いするまでもなく有線でつないでもらっていた。

営業の饒舌さに比べると説明不足感があったがそれも色々こちらを見て説明するまでもないだろうと判断したのだろう。

家の中や部屋の中の配線の具合、ルーターなどの機器の配置、余った回線の始末具合きっちりとやってもらった。

 

ADSL から光回線に変えて wi-fi も安定し、家の中のネットストレスもなくなった。

 

ADSL から光通信光ケーブルにやっと移行。

映像の多いブログやホームホームページでも非常に快適にサクサク進む。

200メガのデータが一瞬にダウンロードしたのには驚いた。

パソコンには直接ケーブルで結んだ。

 Android タブレットには wi-fi で接続。

やはり直接ケーブルが早い模様、タブレットAmazon Kindle 本をダウンロードするのはやはり無線経由するせいかちょっと遅い。 

コミック一冊が10秒かからない程度。

でも ADSL とは比較にならない。以前はコミック一冊に5分から10分もかかったし、よくダウンロードが一時停止して、そのまま中断でやり直すこともよくあった。

 

これからはネットで海外ドラマや映画も見たい。 

ADSL は時々カクカク画像やモザイクになるので見るのは苦しかった。

速さが最高で450k くらいだったか、1M も無かったしねえ。

ネットライフを人並みに楽しみたいと思います。



淡海乃海、瞬きのソーニャ3、裏世界ピクニック5

淡海乃海

リアル風の異世界転生の歴史小説

 

普通の歴史小説、そこでしばしば現れる現代人の視点、昔の人間ではなくて現代人の考え方、小説を読んでいるとこれがしばしば鼻につくと言うか目に付くのだが異世界転生という見方を受け入れてしまうとこの違和感が解消されてしまう。

 

無論異世界転生というとんでもない設定を受け入れることが前提ではあるが、まあ普通一般の歴史小説にしても昔の時代の人間が書いているのではなく、今の現代人が書いているのであるからまあ無理に同じようなものだとは言えなくもない、かもかもしれない。 

 


瞬きのソーニャ 3巻

2012年1月が1巻発売で、今月になって3巻の発売。

 8年間で3冊のペース。

スーパーガールもので 、絵も漫画っぽく丸っこくものだが内容設定に独特のリアリズムがあって、主人公は小柄だけども普通の人間の倍の体重があるとか、一般人間を薬物ブーストした身体状況では高速な身体運動に膝や肘がついていけない、加速に血管が充血してしまうとかとか。

自然な残酷さも避けることなく描いて、十分大人でも楽しめます。

 

面白く読み終わって、久しぶりについでに1巻も2巻も読み返してみたが、やはり面白い。

 こういう作品は年に一冊ぐらい出して欲しいものだが、私としては有名な甘い生活の執筆を控えてこちらに回して欲しいものだ、とも思っているが甘い生活はビジネス的にも大黒柱になっているので難しいだろうし、やはり瞬きのソーニャこれは作者が書きたいときに自由に書いているそんな自由さがおそらく根っ子にあるのだろうと思う。

作者が書きたいし書くのが好きだという情熱がこの作品の面白さの根幹なのだろう。 

瞬きのソーニャ 3 (ヤングジャンプコミックス)

瞬きのソーニャ 3 (ヤングジャンプコミックス)

  • 作者:弓月 光
  • 発売日: 2020/12/18
  • メディア: コミック
 

 

 

裏世界ピクニック5巻

今回は奇談とか不思議な話系統か、道や空間に迷って不思議なものに出会う話。

いつもがいつも命に関わるような危険なシチュエーションばかりでない方がいいだろうし、現実にある話も実際に語られている話、読み継がれている話はそういうものが多いのだからこのシリーズでもこういう不思議味がやや強いものが多くなってもいいと思う。

 

ただ趣は普通の怪談や都市伝説のスタイルとは違って、なかなか読ませてくれますよ。

 

今回ラブホ女子会の話だが、これは日本特有の表現技法、語らずして語る見せずにして見せる手法で巧妙に仕上げているのが面白い。

 

 

島崎藤村の夜明け前

この本を楽しんで読めるようになるとは思わなかった。


民衆側から見た明治維新史なのだがイデオロギー臭も無く、最初は街道本陣の歴史ドキュメンタリーのように淡々と話は進む。
黒船やら外交やらは噂や伝聞で、低い効果音のように静かに小さく物語を震わせる。


馬籠と妻籠の街道の風俗や歴史、村社会でありながら交通の要所でもあるので大名や情報が行き交う様はおもしろい。
何気なく書いてるが長い構想と多量の資料、深い情熱があって周到に構成された作品だとわかる。
決して興にまかせてダラダラ綴ったものではない。

 

あった事ありそうな事を並べているだけにも見えて、ストーリーのあざとい展開は見られないが、ラノベやコミックやエンタに慣れた目には反って新鮮に見えたりする。


流通量の像台によるその街と社会と道の変貌と変遷の物語。

木曽の山中から江戸に向かう紀行文。

森林と共に生きる木曽のひと日と、森林の管理に気を配る尾張藩

日本初の流通小説?


和宮一行を通すために会堂道路幅の拡張が命ぜられる。
石垣や家を取崩して下がる。およそ4㍍弱の幅、当時の街道がいかに細い幅だったか。
一行の荷物を運び取扱うために膨大な数の人足を集める必要。

知らなかったが和宮一行は東海道ではなく中山道で江戸に向かった。

 

参勤交代の縮小廃止など維新の動乱のなかでは些事のようにも見えるが、中山道街道本陣では極めて影響の大きいものだった。

 

一部下巻では水戸天狗党御一行が街道に近づく。

維新動乱の本筋もそこかしこ押さえながら、庶民一般民衆の視点で有りながら階級闘争みたいなのに媚びることも無い。

 

現代の商業主義とは一線を画した、書くべくして書かれた文学の強みと言うか其の良質さに深く感じ入った。
文学史上に残る小説、歴史文学として名高いのは伊達ではなかった。
歴史的価値だけではない今なお光芒を放っている作品だった。

 

夜明け前 01 第一部上

夜明け前 01 第一部上

 
夜明け前 (第1部 上) (新潮文庫)

夜明け前 (第1部 上) (新潮文庫)

 

 

ランド、僕の妻は感情がない.

ランド(山下和美) (モーニングコミックス)

 

堂々としたグラントストーリー。
仙台大観音のような四神像に囲まれた小村。江戸時代のような自給自足の時代と生活。
ある出来事から像に近づくことになり、村の禁忌に関わってしまう。

 

『~その村では人は必ず50歳で死を迎える~。村人を縛るしきたり、「あの世」と呼ばれる山の向こう。

双子の姉を生け贄に捧げられた少女・杏。獣の皮をかぶった役人達、神に見守られて暮らす人々。』


面白くて全10巻、4・5日で読み終えてしまった。
久しぶりのkindle連続ダウンロード。

 

著者は、天才柳沢教授の生活、で有名だとおもうがランドで興がのって天才柳1巻も読んでみたが、ううん、此の頃昔に比べると『ランド』は化けたなと思える出来。
堂々としたグラントストーリー。

 

話が止まった状態でも面白いし、ジワジワ開示される情報もいいし、前後に話がダイナミックに動いても面白い。
1枚画が大きいものが多いけど、みな大きさに負けない画力を持っています。
続刊が待ちどうしい。 

ランド(1) (モーニングコミックス)

ランド(1) (モーニングコミックス)

 

 

ランド(2) (モーニングコミックス)

ランド(2) (モーニングコミックス)

 

 

 

僕の妻は感情がない (杉浦 次郎) (MFコミックス フラッパーシリーズ)


ロボットメイドもの?になるのか、でも現代的なアレンジが秀逸。
メイドというよりも家事をする家電なので、金属なので当然硬い・重い・負荷がかかるとブルブルして異音を立てる?


家電なのに.男性がすぐに擬人化して愛情を抱いてしまうという男の情けなさ、これを自虐的でなくサラリと描いて好感というより嫌なかんじはありません。


伏線も種も仕込んでいそうですが、まだ1巻では大きな動きはありません。

昔のちょびっツというのはパソコンがdoll形態とか、resetボタンの位置とか、結構設定はアグレッシブでしたね。

 

本作はどうかというとラブコメになりそうでならない面白さというか、変に堅実なリアル設定振りの幾許かとか、まだ1巻なのに愛着が生まれる1巻です。
これも次が楽しみです。

 

 

箱ワイン。

あまから手帳、雑誌なんて久しぶりに買ったのだけれども、そこで箱ワインの記事があって、箱の中に密閉ポリ袋でワイン充填されていて、注ぎ口から注いでも袋が収縮してほとんど空気に触れない、だから開栓してから3週間は優に味が持つ、とあった。

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ワインが劣化しないのならこれは良いじゃないか、あまから手帳に掲載されるお店の人の言葉だし、一度買ってみるかと。

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で、この2か月ほどは結構ワインのグビグビで過ごしております。
Amazonで発注できるものは、実店舗との宅との兼ね合いで発注して1日前後で付くので先日も2回目頼んだりした。

 

 

 


店に買いに行くのでは酒のやまや、ここで売っているアストラーレ というのが良かった。
もともと瓶でも売っていて買ったことがある。瓶では1,000円くらい。
箱では2リットルで販売。


一部では『「星座が描かれた、謎だらけでも超美味しい安いワイン」』とか言われている。
実は、『キャンティの名門「ピッチーニ社」が、新コンセプトのもとに製造したもの』らしい。

アストラーレ ヴィーノ ロッソディターリア バギンボックス 2L.

 

 

こんな時期ですから、ワインをグビグビ飲む生活もなかなか好いものです。

 

大阪ミナミ閑散。

ちょっと信じられないようなコロナウイルス事態の推移で、それでも経済の活性化のために?とミナミを徘徊しても、その閑散ぶりにおどろくばかり。

 

まだ先月の中頃でも人は少なかった。

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なんはエディオン最上階ラーメンストリート?の別邸たけいとか言う店。

行列エリアの行列店の昼前でも軽く入店。

ほぼ屋上なので、窓から青空が見えるラーメン店とは面白い。

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4月に入ってからの難波戎橋筋

高島屋のすぐ前、戎橋筋の入り口付近。

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これも12時前たけど人は疎ら。

インバウント観光客のカートを曳く音もなし。

 

 

12時ころのスタバ。

スカイオ3階の旗艦店でこの空席状況、すこしまえまでは外国人が半ば席を埋めていた。

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夜7時ころ、クリスタ長堀に大阪の有名ラーメン店かどやが支店を出したので行ってみた。

行列と待ちのための椅子が並んでいたがスッと入れた。

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鶏中華で850円、キムチ白御飯はデフォルトで付く。

良心的な価格です。

ちょっとアッサリ気味で、やはりここは豚中華だったかと、次は豚にしてみます。

 

この時期なので食事中は満席になることはなかったが、流石に客の入りは少なくとも絶えることはなかった。

 

緊急事態で大阪が指定されたら、食べに来れるだろうか?

小さな店には行ってあげたいのだけれども。

 

経済活動と自粛の兼ね合いはとても難しいところ。

どうなりますやら。

 

 

俺ガイル、完結。

[渡航] やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 第14巻
これで完結。

 

本物という言葉に押し潰されないで良く頑張った。作者も比企谷 八幡も。
比企谷にそぐわない、その余りに真ん中でストレートな言葉に読者もキャラ達も衝撃を受けたのだったが、問題はその後どう収めるか?だった。

 

後続の巻ではトーンが重くなり、キャラ達の生気も衰えたかのように見え、何よりも作者が成すすべもなくそう仕向けている様な印象が、勝手な読み間違いであっても、そんな感じに見えて最終巻がでてもさほど読む気になれなかった。

自分で書いておきながら、作者は『本物』に押し潰されてしまったんだろなあ、とか。

 


であるが〆で盛り返した。

 

一昔前の本物ホンモノの解のように自分探しの旅に出る訳でもなく、最も前の昭和のように政治と社会に活動の場を求めるのでもなく、それが悪い訳ではないけれど、彼と彼女は誠実に互いに対峙することを選んだ。

 

『ただ一言で済むのに』とは小説中の言葉だが、それだけで済ませないのが著者の粘り腰であり意地でもあったのだろう。
 それでも誠実さと真摯さを失わずに彼と彼女が向き合ったことは、たとえそれが些細なことであったとしても拍手をして上げたい、そんな終幕でした。

 

 

 

メレル ー MERRELL のジャングルモック+ゴアテックス

ウオーキングシューズで黒革のものでも買おうかと思ってアルペンに買い出し。
ALPINEに来るのも何だか久しぶり、ずっと昔はここでカービングスキー板も買った。
もう大型ゴミの日に捨てたけど。

 

いろいろ探していて目に付いたのがMERRELL。
ウオーキングではなくアウトドアシューズだけど汎用性は高い。
雨でも履けるのが欲しかったし。


サイズの箱を棚から勝手に降ろして普段サイズを履こうと思ったら、靴口が狭くて固くて···· 履けない。
エイエイと筋肉にPOWER入れて履くとピシピシ、でもジャストフイット感はある。
歩いてみる。こういう靴だと思えなくもないがワンサイズ上も履いてみた。こちらが正解でした。

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革の内側にゴアテックスを縫い付けると、やはり同サイズでも小さくなるみたい。
靴口はそれでも狭いので履くときにはチョッと力がいる。でもこれはこういう型スタイルでフィットさせるポリシーの靴だと分かってくる。

 

歩き心地は良い、とても良い。


上から一見すると裏起毛の地味な靴だけど、ソールは湾曲して下にやや膨らんで粗い凹凸がある。このへんはアウトドアっぽい。
普通のシューズのように靴底が地面と平行してビタッと引っ着かない。接地が丸みを帯びているから脚がスムーズに前に出る、坂道でも脚がサクサク進みやすい。

 

紐のないスリッポンのようにしか見えないからブレザーとかカジュアルダウンしたスーツにも合わせやすそう。
足の上下横縦がジャストフィットで紐も無いのに安定して固定される。
それでクッションもいいからジョグでも行けそう。
普段はゆるめの靴ばかり履いていたから、この履き心地はとても新鮮。
静止起立したときではなくて、歩いて脚を前後している時にジャストフィットを感じる。

 


ただ難は靴口が狭くて足を入れる時にちとチカラがいることだけど、これはチョッと思い立って、立ったまま革靴を履くように長い靴べらで足を入れるとすんなり入りました。正解。
靴口は狭いけど革靴と違って伸縮があるし、履く時に体重が乗っているのでので、靴べらで立ったままスッと履けます。
問題クリアです。

 

最近はジョグも散歩も遠ざかって運動不足なので、少しアクティビティになれそう.

 

 

戦争は女の顔をしていない 1 (単行本コミックス) 小梅 けいと 外2作

戦争は女の顔をしていない 1 (単行本コミックス)

小梅 けいと, スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ.

 

ネット連載で読んでいたので数%だが買うのに逡巡があったけれども、けれども一読した情報は静かに私の中で沈んで発酵していたかのかのようで、初読の時に劣らない印象が残った。

画面のより隅々まで目が行き届き、言葉や世界がより深いところにまで届いた。

Comicやanimationのお決まりの展開ではなくて、ただ戦争に行ってきた事実が森々と伝わってくる。

キャラ、描く顔が今日のcomicやanimationそのままのスタイルであったとしても、それはただ伝える手段に過ぎない。

傑作です。

 

 

巴里マカロンの謎 〈小市民〉シリーズ (創元推理文庫)

米澤 穂信.

もともとミステリーというものは他愛もないものであって、モルグ街からホームズからお館の連続殺人事件でもそれは変わらない。

そのスタイルをどういう場所で広げていくかであって、例え殺人が無くたっても謎と解決が読者の死角をついて投げかけられれば面白さは変わらない。

それで作者は流石に手練れで、よくある学園推理ものに見えても作者ならではの面白さは裏切りません。

 

ヴァンピアーズ(2) (サンデーGXコミックス)アキリ

待望の2巻目。

スカートの中がよく見えて、これがセクシャルなのかどうか解らない加減がよろしいかと。

なにげに力まない画の上手さ、話を盛り上げ過ぎない塩梅とか、百合と伝奇と学園と少々のバトルもありの、安心安定の2巻でした。

 

戦争は女の顔をしていない 1 (単行本コミックス)

戦争は女の顔をしていない 1 (単行本コミックス)

 

 

巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)

巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)

 

 

ヴァンピアーズ(2) (サンデーGXコミックス)

ヴァンピアーズ(2) (サンデーGXコミックス)

 

 

劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明.  観てきました

TOHOシネマズなんば  にて観ました。
年齢層は結構幅広かった気がする。
中年も多かったような。


最初ガルパンみたいにショートアニメ有ったのは意外でした。
色々道具を出してきた時にファンならオチを直ぐ気づくでした。
ファンが何望んでいるか良く分かっているようです。

 

コミックの完全な映画化で余すところがありません。
ふわふわとマルマル可愛さとヌルヌルべとべとの臓器状インパクトの組合せは他に類がない独創的な世界観。

 

敵も味方も悪魔もゆるキャラも皆等しく『あこがれ』を目指しているという、ある意味善悪を越えた無常観すら読み取れ得る。

 

オーゼン黎明卿の落ち着いた低い声は魅力的。
あんな管理職がいたらワタミより怖いだろう。

 

映画を見ていて、声がああではとかこの絵の動きがああだったかとか、まるで違う作画や音声と比べているみたいな気持ちになった場面があった。
原作comicとTVアニメ放映分とで、脳内で勝手に本パートが映像化されてしまっており、その差異を感じてしまうみたいなである。
これも最高の原作と最高のアニメが有ればこその現象でしょう。

 

しかしこれだけのスケールの遠大さと矮小感の二つを併せ持つ原作が、こうして劇場版として完成されると改めて原作comicの良さに感じ入ってしまう。

 

このcomicの良さの一つに、自作同作品のモノマネがないこともある。
簡単に言え場ばワンパターンがよくあるのでなくて、話が進むにつれ話も今までと異なる展開と奥行きを見せて行くこと。
作者は個人的にずっとこの話を練り込んで発酵させてきたのではないだろうか?

 

変態マンガだと言われれば否定は出来難い諸々があるのだけれど、それでも新刊はまだであろうか?と希ってしまいます。
2期アニメももちろん愉しみ。

 

図説 メイドインアビス 探窟記録

図説 メイドインアビス 探窟記録

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2020/01/17
  • メディア: 大型本
 
メイドインアビス(8) (バンブーコミックス)

メイドインアビス(8) (バンブーコミックス)

 

 

 

 

センスオブワンダー そのような2作

対象(SF作品、自然等)に触れることで受ける、ある種の不思議な感動.

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC

 

小説やanimationを読んだり見たりすることは、その目的の一つにはこういう不思議な感触を味わいたいからにある。

 

 

アリスと蔵六(9)【今井哲也】 comic.  2019/12/22

シリーズ2年以上ぶりの新刊。

 

失礼だけどそれ程上手い画でもないし白っぽいところも多いけど、センスオブワンダーの小さな種を確実に育ててコミックとして花開かせている。

2年余り待った甲斐があったというもの。

 

途中回想というかアイテムと蔵六の伝奇的な話に転ずるのだが、ストーリーが途切れてちょっとイヤかもとか思っていたが初めだけで、過去キャラも魅力的になって現在とクロスするあたりはウーーン上手いと唸らせられました。

 

推測だけどアニメ化を経て、新たにコミックを見直し育てるのにのには2年余りの時が必要だったのでしょう。

でもあれ、やはり本作はアニメとの親和性が強いですね、又アニメを見直したくなりました。 

 

アリスと蔵六(9)【電子限定特典ペーパー付き】 (RYU COMICS)

アリスと蔵六(9)【電子限定特典ペーパー付き】 (RYU COMICS)

 

 

 

裏世界ピクニック4 裏世界夜行 (宮澤 伊織) novel. 2019/12/19

あいかわらず面白い。

 

民間伝承や都市伝説、現在の怪談奇談を取り込んで、それでいて小説的に作り過ぎずに、不思議なもの分からないものは解らない其の儘にしておくバランス感覚、小説でありながら個々に途切れた怪談奇談のセンスオブワンダーをじっくりと、ちょっとパワーアップして読ませてくれて、それでいてワザとらしくない。

 

これもまた1巻から読み直したくなりました。

都市伝説や怪談の好きな方は是非年末お正月の友に御一読を。

 

裏世界ピクニック4 裏世界夜行 (ハヤカワ文庫JA)

裏世界ピクニック4 裏世界夜行 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)
 

 

http://oidon00.hatenablog.com/entry/2019/01/20/154322

 

京都散策?

といっても特に中身無し、名所もなし、その辺写真数点。

 

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鴨川

 

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鴨川沿い水路

 

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そのあたり

 

 

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この辺りのbarに来たのだが微妙に合わなかった。

 

 

 

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都ホテルオークラ、Christmastree。

 

 

おしまい.

 

白銀の墟 玄の月 十二国記 読了しました。

3.4巻が発売された日の夕刻辺り、Twitter見ていたら一気に完読しました云々とのtweetが少なからずあって、ああ皆さん元気なんだな、若いんだねぇーとか思いましたね。

私は1章以上を1日ペースぐらいで、この数日前に3.4巻も完読。

 

 

文章について、fantasyについて、ぼやかして書きますが以下ネタバレありです。

 

 

 

終盤の首都の舞台表、途中から語り手の視点が改行することもなく度々変わる。

そんな感じで読んでいくと、これはワザとそう読み難くもとれる文章にしているのだと解る。

登場人物が多く、舞台表が混迷している状況で、敢えて読者にも其処彼処で暫し立ち止まってくれと要求されているのだ。

 

事実そういった読み方が正しいのであって、面白さクライマックスで筋と先々に釣られて文章を読み飛ばすと結局ダイジェストめいた印象しか伝わらない。

凝縮されて、なお豊かで奥深い世界の展開は、個別キャラ視点を長々と書いていけばいいと云うものではないのだろう、それだとあの疾走感は失われてしまう。

 

舞台展開から城の外に視点が向かいだすと、それは明らかな技法めいた文章になる。

阿撰は言った『』、この次に阿撰でもその周囲でもなく、その言葉の内実が城の外にて語られる、この文章が引っ付いている。

 

 

それから、fantasyの使い方の上手さ。

話全体としては荒涼とした救いのない世界で、もう全くfantasyらしくない。

空を飛ぶ騎獣があっても、人の果を生む樹があっても、不老の存在が多々彼処にいても地味な歴史小説めいた筆致である。

そこで最後に、舞台上での時を経ての王との再会のうえでの黒麒麟覚醒。

姿が解けた、ホントにシンプル過ぎる文章で、ここぞとfantasyの華を咲かせます。

見事なものです。

 

 

それと、阿撰キャラの複雑なおもろさ。

当初麒麟達が仮王?の元に行ってみれば無為と喪失だけがあって、阿撰という敵が敵として成立もしていないとう不思議な状況。

 

これが、麒麟が近づいて政治をなそうとしていく上で、徐々に阿撰が『敵』として形作られていくという軌跡の不思議さ興味深さ。

そして最後には見事に大悪役らしくジタバタするのですが、このキャラのキャラクター変遷を違和感なく描けたのは凄いです。

 

また、なぜ狼燦は?という謎は残りましたが、これはまた将来短編ででも明かされるのでしょう。

 

 

まとまりもありませんが、とにかく何か書きたくなっての今日の文です。

失礼しました。

 

白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)

 
白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)